【一口馬主】タイムトゥヘヴンくん展開向かず。しかし、3頭とも好走です。（写真5点）

　秋のＧⅠ戦線に名乗りを上げるべく、富士Ｓでの勝負駆けに挑んだタイムトゥヘヴンくんは展開が向かず、最後は脚を伸ばしたものの7着。出走決定賞金の上積みとならなかったため、マイルＣＳへの出走がほぼなくなり、この秋の目標は年末のＧⅡ阪神カップに切り替えていくようです。

　夏を越えてさらに馬体が充実したタイムトゥヘヴンくんは、パドック出も馬体を大変良く見せており、返し馬でも力強い脚の運びでレース前から期待させられるものが多くあったのですが、

　スタートをややゆっくり出したあと、いつも通り後方から末脚に賭ける競馬を進めましたが、前半4ハロンと後半4ハロンのラップがまったく同じレース展開では位置取りが後ろすぎて、差し届かずでレースが終わってしまいました。4コーナーではミスステップもしていたようで、末脚自体もフル点火とはいかなかったようです。

　鞍上の福永祐一騎手は直線で進路を馬込みの中に取ったため、坂の途中で詰まる場面もありましたが、あれについてはイチかバチかで前が開けばあのラップでも出走賞金加算圏内（2着以内）があるかも、というギャンブルだったのでしょう。

　仮に大外を回したとして、その場合は今回の結果よりも1つ2つは着順が上だったかもしれませんが、それではこのレース出走の目的＝出走決定賞金加算を果たすことができないわけで、責められる選択ではないと思います。

　脚を使い切らずにレースを終えたことで余力はありそうで、本日段階で戸田博文調教師からは「阪神カップ目標」の予定は出ているものの、その前に一戦挟むかどうかは言及されていませんが、今回のレースぶりやここまでの戦績を見ても、間隔をあけすぎない方が良さそうなので、キャピタルSあたりをガス抜きに挟んでもいいように思います。

　そのほか、2戦目での勝ち上がりを狙って東京遠征を敢行したエンプレスペイちゃんは、最後良い脚を使ったものの勝ち馬からハナ・ハナ差の3着。着差が着差なだけに非常に悔しい結果となりましたが、レース後のコメントからC.ルメール騎手継続騎乗で続戦となりそうなので、引き続き期待したいと思います。

　そして、「今回は競馬に参加できれば…」と思っていたスノーグレースちゃんが、柴田大知騎手の叱咤に応えて大殊勲の4着。優先出走権を獲得しつつ馬体へのダメージもほとんど無いようで、次の東京開催のダート1600mへ続戦する旨中館英二調教師からコメントがありました。

　具体的にどの週で使ってくるかはこれから決めるようですが、次の開催の1勝クラスではダート1600m戦は毎週組まれているので、コンディションと相手関係を見極めつつ、余裕を持ったレース選択ができそうです。まだまだ精神面で未成熟な点があり、好走するかどうかは気分次第なところの大きい馬ですが、次も機嫌よく走ってくれることを祈るばかりです。