馬也ホースレーシング

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エンプレスペイちゃん勝ち上がり!幸四郎劇場も絶好調でした。

 4/7の中山競馬第1R・3歳未勝利戦ダート1800m牝馬限定戦に出走したエンプレスペイちゃんが、スタートから先頭に立って見事逃げ切り、1着となりました。元々は福島参戦予定だったところからの急遽中山参戦でしたが、様々なものがうまくハマっての勝ち上がりとなりました。

 

 当初は登録も少ないだろうと思われていた福島の未勝利戦が、意外にも30頭近い登録を集めたことでエンプレスペイちゃんが除外対象となったことを知った武幸四郎調教師が「膝から崩れ落ちた」ところから始まった今回の【幸四郎劇場】。投票所で粘りに粘って、奇跡的に1枠ねじ込むことが可能になった中山の未勝利戦に、師の実兄・武豊騎手を鞍上に迎えて参戦することになったのがレース前々日の木曜日のこと。

 

 ワタクシとしては当日は錦糸町のWINSで紙馬券を買って観戦…と考えていましたが、自宅最寄りのJRA競馬場である中山での出走となったことで急遽臨場に予定変更。朝の第1R出走ということで列に並びつつ入場、さっそくパドックに駆けつけてエンプレスペイちゃんとのご対面です。関西馬でなかなか会いに行くことはできないので、会いに行ける機会は逃さないようにしないとです。

 

 馬を引いているのがこれまでのレースでTV画面越しに観てきた担当厩務員の方とは違うようなので、本当に急遽中山参戦なのだな、と思っていたのですが、どうにも見覚えのあるような顔をした方で、それもつい最近「定年セレモニーで男泣き」していたような気がするのですが…

 もしかして、元騎手で現在は武幸四郎厩舎の番頭格であるところの、南井克巳元騎手&調教師のご子息・南井大志さんでしょうか?現役騎手時代には生やしていなかった口ひげがありわかりづらいのですが、目鼻立ちは南井克巳さんにそっくりです。人違いだったらうっかりもいいところなのですが、この後エンプレスペイちゃんに跨る武豊騎手が、お父上である故・武邦彦さんにそっくりなのも相まって、人馬そろってブラッドスポーツだなあ、などと思ったのでした。

 で、騎乗合図がかかって武豊騎手がエンプレスペイちゃんにライドオン。ワタクシの出資馬に武豊騎手が騎乗するのはこれが初めてのこと。この一枚を撮るために朝から重いカメラとレンズを担いで駆け付けたといっても過言ではありません。

 ただ、この写真を見てもわかるのですが、エンプレスペイちゃん、正面から見ると馬体の幅がまだまだだいぶ「薄い」ですね。なかなか間隔を詰めて使えないのもよくわかります。そして、だからこそ早く勝ち上がりを決めて馬体成長の時間を取れるようになってほしいものです。

 

 

 レースは内寄りの2枠3番から好発で先頭へ。ゲート内駐立もピタッと真っすぐ立ってスタートタイミングも完璧。さすがは名手・武豊騎手の腕前です。レンズ越しではありますが、これを目の前で見られたのも幸せでした。

 その後も道中は正確なラップを刻みながら先頭をキープ、最後の直線では2着のパールシェルに詰め寄られる場面もありましたがしっかりと押し切って、待望の初勝利を挙げてくれました。

 レース中の一連の写真を見てもよくわかるのですが、エンプレスペイちゃんの走るフォームは、低く、ぐっと前に伸びるような特徴的なフォームでした。スピード能力を感じるとても美しいフォームなのですが、前へ前へと体を使う分、道中でジョッキーが馬体が伸び切ってしまわないよう繊細に扶助をしてあげないと、勝負所でさらに伸びていくのが難しくなるような、気性面とは別の部分での乗りむずかしさがある走りにも見えました。

 前走で3着に惜敗した際に、騎乗していた今村聖奈騎手が「道中で体が伸び切ってしまった分、最後に脚が使えなかった」というコメントをしていましたが、まさにそれがエンプレスペイちゃんの難しさなのかもしれません。

 加えて、この走法は体力も大いに消耗しそうで、前述の通りまだまだ薄い馬体のエンプレスペイちゃんにはしんどいところも多そうです。とにもかくにも、馬体の成長が待たれます。

 

 今後はそんな馬体の成長を促すために長めの放牧を予定しているようで、現段階で次走の予定を決めることはないものの、武幸四郎調教師としては「夏の北海道のダート1700m」をイメージしているようです。そうすると、放牧もいったんノーザンファーム早来くらいまで戻して、夏の復帰戦は札幌競馬場に直接入厩、という形になるのでしょうか。エンプレスペイちゃん生産のレイクヴィラファームの前身であるメジロ牧場の祖・北野豊吉氏は「夏に青草をしっかり喰わせることが強い馬を作る秘訣」と生前おっしゃっていたそうですが、それを実践する、ちょっと早めの夏休みとなってほしいものです。

 

 ともあれ、これで我が出資馬3歳世代も勝ち上がりが出てくれたので、ホッとしています。この後しばらくは隔週で2頭出走、といった状況が続く予定ですが、オープン馬2頭含め楽しみな出走が続きます。

 なお今回の一連のドタバタ幸四郎劇場ですが、師の臨場注意義務違反(聞いたことない違反ですが、ドタバタの中で書類提出に不備があったか忘れたかしたのでしょうか)で過怠金、というオチがついたことを最後に記しておきたいと思います(笑)。