バウイルツァンなんだかバウルジャンなんだかのムルザバエフ騎手を背にキャピタルSに挑んだタイムトゥヘヴンくんは、画面越しにもわかるいい末脚を繰り出して内目をモリモリ進出したものの、坂の上で進路が詰まって8着入線となりました。
そもそも展開に注文がつく馬であることはわかり切っていて、その中で内にしか進路が取れないような状況になってしまったのですから、この着順は仕方ないと思います。ただ、ハンデ戦のような着差での入線なので、着順の数字ほど負けたわけではないと思っています。
何よりこのレースの収穫は、これまで馬込みの中に突っ込んでいったり、道中で内に閉じ込められると嫌がって走るのをやめたがる傾向にあったのが、最後までしっかりと気持ちを切らさずに走れたことに尽きると思います。前走から1か月ほどの間隔で、その間に大きく変わったのは鞍上だけなので、ムルバザエフ騎手がうまく扶助をしてくれたのではないかと思います。
そのうえで、もしかしたら坂上でもう一段階内に切れ込んでいたら抜け出せたかも…という見方もできるかもしれませんが、あのシチュエーションでその選択をしたらおそらくは制裁の対象になると思いますし、何より馬を危険にさらすことにもなるので、その選択をしなかったムルバザエフ騎手のフェアプレーにも敬意を表したいです。
次走予定は、賞金とコース形態を考えてのことかと思われますが、当初言われていた阪神カップから年明けの京都金杯に変更になったようです。忙しい1400m戦で、しかも阪神1400のスペシャリスト・ダイアトニックが出走を表明してきた阪神カップに回るよりははるかにいい選択だと思います。ハンデがどれくらいになるかは相手次第ですが、56キロくらいで出られればかなりいい感じではないでしょうか。
ムルバザエフ騎手も12/17~2月末まで短期免許で滞在するのでこのレースでの継続騎乗も可能で、もしも東京新聞杯あたりに向かうのであればそこも乗れないことはないでしょうから、このコンビの継続を期待したいです。
そして、本日はスターズプレミアくんが阪神8Rの2勝クラスダート1400m戦に出走します。1年前に1勝クラスを勝ちあがり、その後4走芝の1200m戦を使ってきましたがいずれも2桁着順、途中障害転向の検討などもありましたが現状では明確に頭打ちであることが分かっており、久々のダート戦となります。
鞍上に前回勝利時の荻野極騎手を迎え、おそらくこの辺りがJRA最後のチャレンジとなりそうですから、いい結果を期待したいと思います。仮にここで勝ち上がれなくても中央2勝クラスのダート1400mで目処がつくのであれば、地方転厩しても息長く走ることができると思いますので、その辺も含めて見ていきたいです。