馬也ホースレーシング

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【ウマ娘】シンデレラグレイ 50R オベイちゃんのプリティ要素が消えてヤベイちゃんに。それでこそシングレや!

 コミックス第4巻が発売となり、紙と電子合計での累計発行部数が早くも150万部を超えて大ヒットとなっている「ウマ娘 シンデレラグレイ」連載50回目に到達でございます。今週も引き続きジャパンカップに向けての導入編です。

 

ynjn.jp

 

 

 かなりの尺を取って導入が描かれている88年ジャパンカップ編。アプリもこの漫画も人気が右肩上がりにあって引き延ばし的な要素も増えてくる週刊連載あるあるなのかなと思っていたのですが、不思議とテンポの悪さは感じず、しっかりストーリーの奥行きが作られているなという感じです。

 

 週刊連載のスポーツ漫画ですと、ある種の尺稼ぎ的な意味合いも含みつつ、試合の本編中に、その背景となるエピソードが回想シーンとして挟まれるのはよくあることですが、どうにもあのテンポの悪さが個人的には好きになれなくて、とはいえ、物語に奥行きを出すためには丸々なくすことのできるものではないなとも思っていたのですが、構成の部分で工夫をして、それらのエピソードを試合本編前に時間をかけてしっかりと描き切るという構成の仕方もあるのだなと、最近のシンデレラグレイを読んでいて気が付いた次第です。

 

 これで、レース本編がこれまでと同じくらいの尺で(天皇賞・秋はだいぶたっぷりと尺を取っていましたが)描けば、レースのスピード感を損なうことなく、かつ、行間に含まれる感情もしっかりと消化できるのではないだろうかと、そう考えるわけです。答え合わせは、レース本編が実際に描かれてからになりますが、楽しみです。

 

 そして、今回ラスト一コマでついに明らかになったオベイユアマスターちゃんの正体。これまでの振る舞いからは想像もつかないほど緻密かつストイックに敵陣営を調べ上げる徹底ぶりが、ある種の狂気もはらみながら描かれていて、これこそシンデレラグレイだな、と思いました。オベイちゃんの影が猛る馬のシルエットになっているのも、絵のメディアとしてものすごく面白いしクオリティが高いと思います。

 

 実際、ペイザバトラーの陣営、とりわけ鞍上のクリス・マッキャロン騎手の事前リサーチは本当に微細にわたっていて、出走馬や馬場の特徴・傾向を押さえるだけでなく、日本競馬の裁決ルールについても事前に徹底的に調べ上げ、熟知していたことが原作のレースではよくわかるのですが、これも今後どう描かれるのか楽しみです。

 

 そして、今回はオグリキャップの並走トレーニングパートナーとしてゴールドシチーが登場しました。実際にオグリキャップとゴールドシチーが併せ馬をしたという記録があるかどうかは定かではないですが、88年のジャパンカップにはゴールドシチーも出走していて、結果は14頭立ての12着、このレースに限っては見せ場がなかったのでこういった形での登場となったのでしょう。この当時のジャパンカップは本当に海外勢が強力だったので、日本勢が横のつながりで連帯していたとしても何ら違和感はないので、しっかりキャラクターを登場させるプロセスとしては、これはこれでアリなのではないでしょうか。

 

 さらには、タマモクロスにわずかによぎり始めた不穏な影。ますますジャパンカップ本編が楽しみになってきました。来週あたりはゲートインくらいまで行くんすかね?