馬也ホースレーシング

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【ウマ娘】シンデレラグレイ 28R やっぱり「ウマ娘」は、かつての名馬たちへの救いだ!

 この一か月間、本当に長かった…。年末年始の合併号が2回挟まったことで、足掛け一か月近く引っ張られた「果たしてオグリキャップはifでダービーに出るのかそれとも史実通りなのか問題」の決着がようやくつきました。

 

 どちらの結果になったとしても、まあこの制作陣なので良い落としどころになってくれるだろうとは思っていたものの何となくうかつに感想を書き連ねる気にもならず、ひとまずの結論が出るまで感想を書かずにいた次第でございます。

 

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コミックス1巻が発売されたことで無料期間は終了しましたが、だからこそ購読数=出版社にとってカネになるコンテンツかどうかがダイレクトに反映されるわけでして、ならばしっかり有料でも読んでいこうじゃありませんか。

 

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 さて、いよいよ決着したダービーですが、結論としては「史実通り」にサクラチヨノオーが一世一代の気力を振り絞っての勝利、オグリキャップはダービーを走らずニュージーランドトロフィーに出走して圧勝という形になりましたが、今回もまた「ウマ娘は競走馬の無念ややりきれない思いを救う」ということを新たに確認させていただくような内容でした。

 

 まず、サクラチヨノオーのダービー勝利について。史実では「オグリキャップが出ていたら…」という言葉に霞んだ勝利となり、サクラチヨノオー自身も屈腱炎を発症して、ターフには戻ってくるものの以前の輝きを失ってしまったために捲土重来の機会を得ることができませんでしたが、「オグリキャップが~」の声を、ルドルフ会長の「未練がましい(本バ談)」幻視に落とし込んで、この論調について回るやるせなさを絶対的強者にのみ背負わせて消化する(少なくとも作中では)ことで、サクラチヨノオーや88年クラシック組たちの無念を救った見事な描写だったのではないかと思います。

 

 そして、ルドルフによる陳情のあらましとともに描かれた「いつか私達が目にする【夢】」のイメージを、のちに改正されたクラシック追加登録制度の恩恵を受けて初めてクラシック制覇を成し遂げた(1999年皐月賞)「世紀末覇王」テイエムオペラオーの背中ひとつに託して語ってみせたのもとても心憎い描写でした。

 

 テイエムオペラオーのクラシック追加登録を真っ先に進言したのはほかならぬオグリキャップでやるせない思いを抱いた瀬戸口勉調教師であったという話も今日まで伝わっており、

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それをすくい取りながらオグリキャップが「常識もルールも覆した」「夢を見せてくれる存在」であることを明言したこともまた、ウマ娘のオグリキャップにとっても史実のオグリキャップにとっても救いであったと思うし、テイエムオペラオーをはじめとする、追加登録によるクラシック優勝馬たちの栄誉をも救ったのではないでしょうか。

 

 結論、今回もかつての名馬たちを「救って」くれたウマ娘に感謝です。

 

 次回からは新章に突入、いよいよタマモクロスが本格的に登場してくるようです。タマモクロスのエピソードもまたオグリキャップに負けず劣らずの「数奇さ」を誇っていますが、これは来週以降詳細に描かれると思うので、その時にまたつらつらと語りたいなと思います。