馬也ホースレーシング

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オジュウチョウサンと「英雄の条件」について

オジュウチョウサンが中山グランドジャンプを

大圧勝、最後の直線最終障害の飛越を終えた後

ゴール前ではスタンドから万雷の拍手。

どえらいもんを見た、というのが率直な感想です。

オジュウチョウサンの圧勝劇の詳細は

各メディアの記事に任せるとして、

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 ゴール前で万雷の拍手が起こることなど、まず

競馬の世界ではないことです。それもそのはず、

各レースには億単位のカネが賭けられている以上、

ゴールまでで上がるのは、歓声であり、悲鳴であり、

罵声でもある。つまり、誰もかれもが全員一致で

「よかったネ。」となることなどはあり得ないワケで…

 

それでも巻き起こった万雷の拍手。

まさに観客の誰もが「納得させられた」証拠でしょう。

 

このような事態は、データベース的な記録の類があるものでは

ないので「自身が本場観戦した限りでは」の注釈付きですが、

クロフネが文句なしの大圧勝をした2001年の

ジャパンカップダート以来でしょうか。

 

レース後のターフィーショップは、オジュウチョウサンの

グッズを扱う特設ワゴンが黒山の人だかり。

まるでアイドルのライブグッズ販売のようで、これもまた

ここ何年も見られなかった現象であると言えます。

 

スーパーホースやスターホースはその時代ごとに

いるものの、オジュウチョウサンはその領域をこえた

いわば「英雄」であると言えるのではないでしょうか。

 

「英雄」という言葉で思い出される古今東西の歴史上の偉人、

あるいは架空の物語の登場人物は人それぞれ異なるでしょうが、

では、「英雄の条件」とは一体何か。

 

私は「奇跡の実現」ではないかと考えています。

 ※これがさらにもう一段階上のレベルに達すると、

  「英雄」は「神」として人々にあがめられるようになります。

  イエス・キリストやブッダはその典型例。

 

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この記事にある通り、オジュウチョウサンは今日の勝利で

これだけの「奇跡」を実現させました。

 ◆J・GI最多勝記録更新

 ◆中山GJの最多勝タイ記録

 ◆障害重賞の最多勝利記録

 ◆JRA重賞連勝記録

これらの記録の中には、かの世紀末覇王

テイエムオペラオーのものも含まれており、

それをあれだけの内容で実現されてしまえば、

その場にいるものは最早拍手でたたえるほかに

無いわけで、英雄誕生の瞬間をこの中山

グランドジャンプで見たような気がしました。

 

おそらく、オジュウチョウサンは引退後障害馬として

史上初めてJRA顕彰馬に選出されることでしょう。

訂正!グランドマーチスがいましたな。失礼。 

これはお恥ずかしいクソニワカでした。

 

 ※現在の人馬殿堂入り一覧はこちら。

  競馬の殿堂 JRA

 

そうすると、父・ステイゴールドはオルフェーヴルに

続いて2頭目、それも平地・障害の両方での

輩出となるのだから驚きを隠せません。

 

2015年に死してなお息子たちが紡ぎ出す「黄金旅程」、

ステイゴールドもまた奇跡の英雄なのかもしれません。

 

石神深一騎手騎乗の1番人気オジュウチョウサンが圧勝(撮影:下野雄規)

出典:http://cimg2.news.netkeiba.com/?pid=news_img&id=206510