馬也ホースレーシング

一口馬主・馳走(はせ・はしる)のブログです。シルクHC・ノルマンディーOC・DMMバヌーシーにて出資中。シルク2021年産・ターコイズフリンジ命名。競馬以外の話題はnoteにて発信中。 https://note.com/machino_sokoyori

南関競馬・臓モツ飽食記~食の公営競技文化遺産~

競馬ブログで食のネタをやるなら避けられないのが、

おおよそギャンブル場において必食であるところの

「煮込み」や「モツ焼き」である。

まあ、ファミレスにとってのハンバーグ

みたいなものと思いねえ。

 

もちろんJRA各競馬場でも広く親しまれている

これらのメニューであるが、

「地方競馬が、濃い。」

というのはレースそのものだけに限らない話で、

それぞれの競馬場で独特の個性を放つ、

南関のモツ事情を改めてご紹介申し上げたい次第。

 

◆しゃらくさフードコートに押される大井

いきなりこんな見出しで、誠に恐縮である。

キングオブギャンブルメシ「煮込み」が、

こともあろうに南関最大勢力であるところの

大井競馬場で隅に追いやられつつある

ゆゆしき事態が発生してるんですのよ奥さん。

 

数年前にスタンドの改築が行われた大井競馬場、

ワタクシも先日の東京スプリントの日に

久方ぶりに訪れたのだが、新スタンドの、

公営ギャンブル場にはおよそ似つかわしくない

オサレなたたずまいにただただ唖然。

 

とりあえずビール、の勢いよろしくとりあえず

「煮込みとチューハイ」を決め込もうと思いきや、

新スタンド周辺にはそのような店もなく、

イオンモールのフードコートか高速の

サービスエリアかとでも思わされるような店ばかり。

 

いや、決してそれらを否定するわけではないし

何ならワタクシ自身よく利用するわけなのだが、

そこはTPOってモンがあるでしょうよというわけで…。

 

ようやくたどり着いたのが、大井臓物ラストリゾート、

「幸福堂」

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到着後即煮込み発注、そして着丼。

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味噌と醤油で荒々しく味付けされた煮汁に、モツが

くせえからとりあえずブッ込んどけと大量に投入された

ショウガの香りがすばらしい一品。

 

モツは丁寧にゆでこぼしをされていて脂分を

しっかりと抜いており、しつこくなく食べやすい印象。

これ以上ないほど正しいギャンブルモツ煮が

これからも大井競馬場に残り続けることを

願ってやまないのである。

 

◆南関煮込み入門・川崎競馬場「志ら井」

ひとえに「もつ煮」といっても、個性は様々。

まずは入門編にオススメしたいのが川崎競馬場

2号スタンド2F「志ら井」のもつ煮である。

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大井競馬場同様数年前にスタンド改装となった川崎競馬場。

ただし、大井と違いショッピングモールが隣接したことにより、

ギャンブルメシの漂白化がなされなかったことは、

ファインプレーと言えよう。

この「志ら井」も、装いはきれいになったもののメイン

メニューのカレーライスも含めて気骨ある品ぞろえ、

程よく食べやすいモツの脂抜きか減としつこくない

味噌仕立ての煮汁は、ギャンブルメシ入門編としては最適。

喰い足りない歴戦の勇者諸兄は、「馬王」の大判焼き

150円にも手を伸ばされたい。

 

◆一等地に「田久保」を置く船橋競馬場の漢気

個人的に南関臓物で一番のお気に入りは、

船橋競馬場にある「田久保」

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パドックと場外馬券場「アタリーナ」(日曜日はJ-PLACE船橋

として、JRAのメインレースを場外発売)に隣接してこの

ダイナミックな店構え。これを南関臓物パラダイスと呼ばずして

なんと呼ぼうか。

 

煮込みは、大井「幸福堂」とは真逆に、ホルモン特有の

脂がこれでもかと攻めてくるこってりタイプで、プラス150円で

煮込み丼にすると暴力的に食が進む一品。

 

また、1本150円のモツ焼きが絶品で、在りし日の東出剛を

思わせる渋みがかった風貌のマスターが1本1本丁寧に

焼いてくれます。

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昼メシにこれだけ食べに船橋競馬場に行きたいレベル。

 

まだまだ食い足りない諸兄は、スタンド3F

「優店」の牛モツ串1本100円で、デザートホルモンと

洒落込むのもまた一興。

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赤モツと白モツの2種類ありますが、

ギャンブル場ではポピュラーな

赤モツって、結局何臓なんすかね?

 →フワ(肺)だそうです。ハイ。

 

【2019/5/6 追記】

本記事を公開してちょうど1年。かしわ記念の

観戦記に「東西売店」のモツ串について

増補記事を書きましたので、ぜひそちらも

ご覧くださいませ。

 

chisou-horse.hatenablog.jp

 

 

 

◆キングオブギャンブルメシ!!浦和競馬

さあ、真打登場である。

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まずはこの写真をご覧あれ。

もはや説明要らずのギャンブルメシの殿堂、浦和競馬の

売店群である。端から端まで「いかにも」なメニューが

並ぶ最強の店構え。

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そしてこの煮込みと焼き鳥串(売店「優駿1号」)である!

 

煮込みは、大井のそれとも船橋のそれとも異なり、

脂の抜き加減が絶の妙で、「くせえならショウガ

ブチ込んどけばいいじゃない」と言わんばかりの

おろしショウガが口の中に残ることもない丁寧な仕事。

何杯でも食える、ギャンブルメシの最高峰と言えよう。

 

そして、この焼き鳥。コラーゲン、いや、ここは

日本語で「膠原質」と呼ばせていただこう。

とにかくプリップリのプリであるよ。

特にほかでなかなか見られない「鳥ハラミ」など

脂の乗り具合も最高で、これを食ったらしばらく

他の焼き鳥が食えなくなるレベル。

 

脂で胸焼けにしそうになったら、キュウリの一本漬けを

かじれば即リセット。ギャンブルメシの

ラストリゾートがここにある!!

 

改めて申し上げるが、この浦和のギャンブル飯、

公営競技文化遺産に登録して今すぐ保護するべきであろう。

そんな制度無いけれど。

 

とにかく、これだけは申し上げたい。

 

競馬場でモ○バーガー食うやつは懲役2年だ。

 

繰り返しですが、普段から愛用させていただいて

ますよ、ワタクシ。ただ、TPO的にはね。

というお話でございます。

 

さあ、バクチ打ちならモツを喰え!!